アフリカ・ソマリア沖のアデン湾で海賊事案が頻発しています。発生件数だけを見ても本年7月1日までにすでに143件を数え、昨年1年間の111件を上回る勢いになっています。こうしたなか、国会では去る6月19日、海賊対処法(海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律)が成立し、国連海洋法条約に則して、国籍・船籍を問わず海賊行為を処罰し、海賊行為に適切かつ効果的に対処することが可能となりました。したがって、今後は本年3月13日に防衛大臣によって発令された海上警備行動に基づき防衛省・自衛隊が実施してきた海賊対処の取組が新たな段階に入ります。
これらの動きを受けて、本セミナーでは近畿中部防衛局の増田慎吾局長より、日本のみならず国際社会全体にとっても重要な海上交通路にあたるアデン湾で発生している海賊事案に対処するための日本の取組をご専門の立場から詳説いただき、さらに防衛業務から災害対応や国際貢献まで多様な任務をこなす自衛隊の抱えている諸課題についてご議論いただきました。
cunps★osipp.osaka-u.ac.jp
(スパムメール防止のため、@を★に変えています)